第2回 白馬経済法律セミナー「結婚を民法で考える」テキスト抄

2015年6月26日

第 2 回 白馬経済法律セミナー

テーマ「   法律学」

結婚する前に・結婚した人も「法律」から結婚を考える!

 目次

  1. 結婚とは?

     同性婚はできるか?

  2. 婚姻の成立要件

    判例1 子に嫡出子の身分を得させるために提出された婚姻届

     判例2 女子再婚禁止違憲訴訟

     判例3 提出時昏睡状態であった婚姻届の効力

  3. 同棲・内縁

  4. 婚姻の効力

  5. 夫婦財産制

  6. その他



 

判例4別居中の婚姻費用の分担義務とその程度

《こんな事件でした!》

  夫婦は、2子をもうけたが、妻が子を連れて実家にもどり、夫も離婚を前提に別の女性と同棲を始めた。夫の離婚訴訟の提起に対し、妻が婚姻費用の分担を申し立てた。

  

 👉 裁判所の判断は? 👉

婚費分担義務あれど限定される(事例判断)

  婚姻が事実上破綻して別居生活に入ったとしても、離婚しないかぎりは夫婦はたがいに婚姻費用分担の義務がある。

しかし、夫婦の一方が他方の意思に反して別居を強行し、その後、同居の要請にもまったく耳を藉さず、かつ、みずから同居生活の回復のための真摯な努力をまったく行わず、そのために別居生活が継続している。さらに、別居をやむを得ないとするような事情も認められない。

このような場合には、少なくとも自分自身の生活費にあたる分の請求は権利の濫用として許されない。ただ、同居の未成年の子の監護費用のみ婚姻費用の分担として請求できるにとどまる(東京高裁・昭581216日決定)。 

 

  • 婚費分担義務は「生活保持義務」ともいわれ、法定夫婦財産制の下では、夫婦は相互に相手方の生活を自分の生活として保障することになる。

婚費分担義務は、夫婦財産契約により排除することもできる。

なお、同居・協力・扶助義務は、夫婦関係の本質なので、排除することはできません。同居とは、1つ屋根の下に暮らすだけではなく、「ベッドを共にする」ことだと元最高裁判事の学者時代の講義で説明されています。

親族間での扶養義務(生活扶助義務)は、ある者の困窮時に一定の親族が余力のあるかぎりで最低限度で行われるもの。夫婦間の婚費分担義務とは、区別される。

  

 

【その他】

 1.不貞行為

 

不貞行為があった場合、夫婦の一方は、不貞行為を行った他方とその相手方に対して、損害賠償を請求することができる。

しかし、性風俗店やその従事者に対する請求は困難。

 

 2.離婚したい人へのアドバイス

  ① 事実を時系列で整理する

  ② 相手方の財産を把握する(マイホーム・ローン・年金等)

  ③ 子どもをどうするか?(親権者の決定・養育費・生活環境)

  ④ 離婚後の生活をどうするか?(住居・収入・慰謝料)

  ⑤ 証拠をつかむ

  ⑥ 早めに弁護士に相談する

    離婚の争訟手続の特殊性・精神的なサポート